フロントガラス修理相談からキャラクター創作まで – 発想の連鎖が生んだ意外な物語
車のトラブルから始まった創作活動
経営者として日々様々な判断を迫られる中で、時として予想外のトラブルに見舞われることがある。先日、愛車のフロントガラスに飛び石による傷を発見したときも、まさかそれが新しい創作活動のきっかけになるとは思いもしなかった。
この記事では、フロントガラス修理の相談からセロハンテープの価値再発見、そして絵本キャラクター「ぺったん!セロたん」の誕生まで、一つの小さな出来事がどのように創作活動へと発展していったかを振り返ってみたい。
フロントガラス修理 – AIとの相談から始まった発見
突然の飛び石被害
ある日、車のフロントガラスに小さなヒビを発見した。飛び石による損傷だった。これまでも何度か経験したことはあったが、今回は少し大きめで、放置すると拡がる可能性が高そうだった。
まず最初に行ったのは、AIへの相談だった。現代の問題解決において、AIとの対話は私にとって欠かせないツールとなっている。
AIからの的確なアドバイス
AIからは以下のような回答を得た:
飛び石で傷ついたフロントガラスのリスク
- 最悪の場合、ヒビが広がって全面取り替えが必要
- 全面交換となると十数万円の費用が発生
- 早期の修理であれば1万6000円程度で対応可能
応急処置の方法
- 修理工場に持ち込むまでの数日間
- 油、水、埃などの汚れが入らないよう該当箇所を清拭
- セロハンテープで保護すること
この最後のアドバイスが、後の創作活動につながる重要なヒントとなった。
コンビニでの200円投資 – 価値の再発見
急遽のセロハンテープ購入
車内を探してもセロハンテープが見つからず、最寄りのコンビニで購入することにした。価格は200円。普段なら何の変哲もない買い物だったが、この時は違った。
「地味だけどすごい活躍」への気づき
コンビニでセロハンテープを手に取りながら、ふと考えた:
- どこの家庭にも必ずある文房具
- 特別な用途があるわけではないが、いざという時に役立つ
- 今回の応急処置でも、200円の投資で十数万円の出費を防げる可能性
- ガムテープや養生テープのように明確な役割があるわけではないが、しれっと重要な働きをしている
この「地味だけどすごい活躍」という特性に、なぜか心を動かされた。
キャラクター化のアイデア誕生
セロハンテープの擬人化
フロントガラスにセロハンテープを貼りながら、「この子(セロハンテープ)をキャラクターにしたら面白いかも」という発想が浮かんだ。

キャラクターとしての魅力
- 控えめだけど頼りになる性格
- 目立たないところで皆を支える
- いざという時に「実は私が」と活躍する
- 子どもから大人まで親しみやすい
文房具世界への拡張
セロハンテープをキャラクター化するなら、文房具全体で世界観を作れるのではないか。各文房具にはそれぞれ明確な機能があり、それが個性や性格設定に直結する。



文房具キャラクターの可能性
- 修正テープ:失敗をなかったことにしてくれる優しい子
- 消しゴム:失敗をなかったことにしてくれる優しい子
- ホッチキス:みんなをまとめる統率力のあるリーダー
- 定規:きちんとしているけど融通が利かない完璧主義者
- ガムテープ:セロハンテープの「はとこ」で、より力強い兄貴分
このように、文房具の機能がそのまま性格設定となり、自然なキャラクター関係が構築できることに気づいた。
ネーミング開発 – AIとの戦略的壁打ち
最初の候補たち
キャラクターのコンセプトが固まると、次は名前だった。最初に考えた候補は:
- 「それいけセロたん」
- 「やっぱりセロたん」
- 「がんばれセロたん」
どれも悪くはないが、何か物足りない。子ども向けキャラクターとして、もっとインパクトのある名前はないだろうか。
AIから学んだヒットするネーミングの法則
この段階で再びAIとの壁打ちを開始した。「子どもに人気が出るキャラクター名の特徴」について質問すると、興味深い法則が見えてきた。
音韻的特徴
- 促音(っ)の効果 – 「ぽっちゃり」「ふわっと」など、柔らかい印象
- 撥音(ん)の重複 – 「ダウンタウン」「アンパンマン」など記憶に残りやすい
- 濁音の活用 – 強い印象を与える
- リズム感 – 言いやすく、覚えやすい音の配列
「ダウンタウン方式」の応用
特に興味深かったのは「ダウンタウン」の分析だった。「ダウン」と「タウン」で「ン」を2度使うことで、音として完結感があり、記憶に残りやすい構造になっている。
この法則をセロハンテープのキャラクターに応用できないか考えた結果、以下の要素を組み合わせることにした:
- セロハンテープを貼る音「ぺったん」(促音)
- セロハンテープの「セロ」から「セロたん」(撥音)
- 感嘆符「!」でインパクト強化
「ぺったん!セロたん」の誕生
こうして最終的に決定したのが「ぺったん!セロたん」だった。

このネーミングの効果
- 促音(っ)で親しみやすさを演出
- 撥音(ん)の重複で記憶に残る
- セロハンテープの機能(貼る音)と素材を同時表現
- 感嘆符で元気で前向きなキャラクター性を示唆
子どもが声に出して呼びたくなる響きと、大人が見ても微笑ましいバランスを狙った。
キャラクター設定の深化
基本設定の確立
ぺったん!セロたん(主人公)
- 性格:おだやか・やさしい・控えめだけど頼りになる
- 特技:困った時にさりげなく助ける
- 口癖:「ぺったん♪」
- 趣味:みんなの役に立つこと
ガムテ兄貴(布ガムテープ)
- セロたんの「はとこ」という設定
- 性格:熱き男・面倒見が良い
- セロたんを見守る兄貴的存在
- 重要な場面で頼りになる存在
世界観の構築
舞台設定
- 文房具店または学校の文房具箱
- それぞれの文房具が役割を持って共生
- 困った時はお互いに助け合う温かいコミュニティ
メインテーマ
- 「小さな存在でも大切な役割がある」
- 「目立たなくても、誰かの役に立てる」
- 「みんな違って、みんな良い」
創作活動としての展開
絵本制作への発展
キャラクター設定が固まると、自然と絵本制作への意欲が湧いてきた。現在、以下の要素で絵本企画を進めている:
ストーリー案
- ぺったん!セロたんの日常を描いた日常系
- 文房具たちの協力で問題解決する冒険系
- それぞれの文房具の個性を活かした群像劇
ターゲット読者
- 主に3-8歳の子どもとその保護者
- 文房具に親しみを持ってもらう教育的側面
- 大人が読んでも楽しめる多層的な内容
ウェブサイト「cellotan.com」の立ち上げ
キャラクターの世界観を発信するため、専用サイト「cellotan.com」を開設した。現在はキャラクター紹介が中心だが、今後はストーリーコンテンツやグッズ展開も予定している。
創作プロセスから学んだこと
日常のトラブルが創作の種になる
今回の体験で最も印象深かったのは、日常の小さなトラブルが創作活動のきっかけになり得るということだった。
フロントガラスの修理という実用的な問題から、セロハンテープの価値再発見、キャラクター創作まで、一つの出来事が思わぬ方向に発展していった。
AIとの協働による創作手法
情報収集段階では問題解決のためのアドバイスを、アイデア発展段階ではブレーンストーミングの相手として、ネーミング段階では法則性の分析パートナーとして、AIを活用した。
人間の直感的な発想とAIの論理的な分析を組み合わせることで、より完成度の高いキャラクター開発が可能になった。
「気づき」の連鎖が生む創造性
気づきの連鎖
- セロハンテープの応急処置効果への驚き
- 「地味だけど重要」という特性の発見
- キャラクター化の可能性への気づき
- 文房具世界への拡張アイデア
- ネーミング戦略の重要性認識
このように、一つの気づきが次の気づきを生み、最終的に大きな創作プロジェクトに発展した。
ビジネスパーソンにとっての創作活動の意味
論理思考と創造思考の融合
経営者として日々論理的思考を求められる中で、創作活動は右脳と左脳のバランスを保つ重要な役割を果たしている。
キャラクター開発においても:
- 論理的側面:ターゲット設定、ネーミング戦略、市場分析
- 創造的側面:キャラクター性格、世界観構築、ストーリー展開
両方の思考プロセスを活用することで、より魅力的なコンテンツが生まれる。
新しい視点を獲得する機会
普段のビジネス環境では出会わない「子ども向けコンテンツ」という分野に挑戦することで、新しい視点を獲得できた。
- シンプルでわかりやすいメッセージの重要性
- 音の響きが与える印象の大きさ
- ビジュアルコミュニケーションの力
- 教育的価値とエンターテインメント性の両立
これらの学びは、本業であるビジネス活動にもポジティブな影響を与えている。
今後の展開予定
絵本完成への道筋
現在、以下のスケジュールで絵本制作を進めている:
Phase 1:ストーリー開発(現在進行中)
- 基本となる3-4話のストーリー構成
- 各キャラクターの役割分担
- メッセージ性の明確化
Phase 2:イラスト制作
- キャラクターデザインの確定
- 背景世界の視覚化
- 読者年齢に適したイラストスタイル
Phase 3:制作・出版
- 印刷版とデジタル版の両方で展開
- 読み聞かせイベントの実施
- 教育機関との連携可能性の探索
派生プロジェクトの可能性
グッズ展開
- セロハンテープホルダー「ぺったんホルダー」
- 文房具セット「ぺったん!フレンズ」
- 教育現場で使える文房具セット
デジタルコンテンツ
- アプリゲーム「文房具たちの大冒険」
- YouTube動画「ぺったん!セロたんの日常」
- 教育機関向けデジタル教材
まとめ – 200円の投資から始まった創造の旅
振り返ってみると、コンビニで購入した200円のセロハンテープが、これほど大きな創作プロジェクトに発展するとは想像もしていなかった。
この体験から得た教訓
- 日常の小さな出来事に創作の種が隠れている
- トラブルや困りごとも発想の出発点になり得る
- 「当たり前」と思っていることを改めて見直す価値
- AIとの協働で創作の質が向上する
- 人間の感性とAIの分析力の組み合わせ
- 論理的検証と直感的発想の両立
- 一つの気づきが連鎖反応を生む
- アイデアは単体で終わらず、関連分野に拡張していく
- 異分野での学びが本業にもポジティブな影響
- 制約が創造性を高める
- 「子ども向け」「文房具」という制約が明確な方向性を与えた
- 限定的な条件の中でこそ、独創的なアイデアが生まれる
経営者としての気づき
創作活動を通じて、ビジネスにおいても重要な要素を再認識した:
- 顧客視点の重要性:子どもの目線でコンテンツを考える経験
- ブランディングの力:キャラクター名や世界観の戦略的構築
- ストーリーテリング:商品やサービスに物語性を持たせる意義
- 継続的改善:フィードバックを受けながらコンテンツを進化させる手法
終わりに – 創造することの喜び
「ぺったん!セロたん」の誕生は、予期せぬところから始まった創造の旅だった。フロントガラスの修理という実用的な問題が、最終的に新しい世界の創造につながった。
現在も絵本制作は進行中で、完成が楽しみでならない。子どもたちに「地味だけど大切な存在」の価値を伝えられれば、セロハンテープも喜んでくれるだろう。
日常の中に隠れている創作の種を見つけるアンテナを常に張っていれば、きっと次の「ぺったん!セロたん」に出会える。そんな確信を持って、今日も新しい発見を楽しみにしている。
キーポイント
- 日常のトラブルが創作活動のきっかけになる
- AIとの協働で創作の質と効率が向上する
- 「制約」は創造性を高める重要な要素
- 一つのアイデアは必ず他分野にも応用できる
- 創作活動はビジネススキルの向上にもつながる
※「ぺったん!セロたん」の最新情報は公式サイト cellotan.com でご確認いただけます。絵本完成の際は、改めてご報告させていただきます。