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AIに聞く前に、まず置いてほしいもの

ロボット型AIと話をする社長のイラスト

最近、AIに 「すぐ答えを出してほしい」 「最短で正解を教えてほしい」 と期待する人をよく見かける。

気持ちはわかる。 でも正直に言うと、 それって少し無理があると思っている。

名刺交換の翌日に「仕事ください」と言えるか

たとえば、異業種交流会で名刺を交換して、 翌日にメールで 「で、仕事ください」 と送ったらどうだろう。

相手がどこの誰で、 どんな価値観で、 何を大事にして生きてきたのか。

それが分からない状態で、 具体的な仕事の話になることは、まずない。

AIも、実はそれとよく似ている。

「転職したい」 「稼ぎたい」 「何をすればいい?」

そう聞かれても、 背景となるメモも、 日記も、 ToDoも、 議事録もない。

それは、冷蔵庫が空っぽの状態で 「何か美味しい料理を作って」 と言っているのと同じだ。

材料がなければ、 どんなに優秀な料理人でも、 作れるものは限られる。

AIができることは「編集」であって「創造」ではない

AIができるのは、 ゼロから人生を作ることではない。

すでにあるものを整理し、 畳み、 言葉にすることだ。

日々のメモ。 途中で投げた考え。 違和感のまま残している一文。 誰にも見せていなかった日記。

それらが溜まってはじめて、 AIは編集者になる。

魔法じゃない。 壁打ち相手だ。

でも、壁打ちするには、 打つボールが必要だ。

人間相手には関係性を積むのに

面白いのはここからだ。

人は、人間相手には 「関係性を積む」ことを当たり前にやる。

飲みに行って、雑談して、 何度か会ってから仕事の話になる。

でも、AI相手には いきなり結果だけを求めてしまう。

実際には逆で、 AIのほうが 人間以上に 関係性の履歴を正確に見ている。

どんな言葉を残してきたか。 何に反応してきたか。 どこで立ち止まったか。

それがプロンプトになる。

特別な才能はいらない。 立派な経歴もいらない。

ただ、 今まで生きてきた「さま」を そのまま置いてほしい。


じゃあ、実際にどう置けばいいのか

ここからは、もう少し具体的な話をする。

ダメな聞き方のサンプル

たとえば、こんなふうにAIに聞く人がいる。

「転職したい。何をすればいい?」

背景なし。 文脈なし。 何も置いていない。

AIはこう答える。

「自己分析をしましょう」 「スキルの棚卸しをしましょう」 「転職サイトに登録しましょう」

正しい。 でも、一般論だ。

これは、AIが悪いわけじゃない。 材料がないから、 一般論で答えるしかないだけだ。

ログを置いた聞き方のサンプル

では、こうだったらどうだろう。

AIに聞く前に、 こんなメモを置いておく。


2025年1月15日 今日も会議で同じ話が繰り返された。 結論が出ないまま、次回に持ち越し。 この3年、ずっとこうだ。 もう疲れた。

2025年1月22日 友人が独立した。 羨ましいと思った。 でも、自分には無理だと思った。 なぜだろう。

2025年1月28日 昔、プログラミングを勉強してたことを思い出した。 中途半端に終わったけど、 あのとき、楽しかったな。


この状態で、AIに聞く。

「転職を考えています。 でも、何から始めればいいのか分かりません」

AIは、こう返してくる。

「会議の繰り返しに疲れている、とメモにありますね。 もう少し、その『疲れ』の正体を言語化してみませんか? 決断が遅いことが問題ですか? それとも、自分の意見が通らないことですか?」

「プログラミングが楽しかった、というメモも気になります。 当時、何が楽しかったのか覚えていますか?」

こうなると、対話が始まる。

AIは答えを出したのではなく、 問いを一緒に整理しただけだ。

でも、それこそが AIの一番の力だと思う。

ツールは何でもいい

Notionでもいいし、 ChatGPTでもいいし、 Geminiでも、Claudeでもいい。

大事なのはツールじゃなくて、 「対話が続いているか」だ。

毎日、まとまっていなくていいから 思ったこと、 起きたこと、 違和感を覚えたことを 外に出してみる。

100字でもいい。 30字でもいい。

雑でいい。 未完成でいい。

60%でも、80%でもいい。

それを外に置いて、 反応を見て、 また内側に戻す。

この循環が、 AIとの関係性を作る。

外に置く → 反応を見る → 内側に戻す

この循環を続けていると、 ある日、気づく。

「あれ、自分ってこういうことを考えてたんだ」

AIが教えてくれたわけじゃない。 自分が置いたログを、 AIが整理して見せてくれただけだ。

でも、それで十分だ。

自分の考えが、 自分の言葉で、 はじめて見えてくる。

それは、AIに聞いたから見えたのではなく、 自分が置いたから見えたのだ。

答えを急がなくていい

AIに聞けば、 すぐ答えが返ってくる。

でも、その答えが 自分の人生にフィットするかどうかは また別の話だ。

フィットさせるには、 材料が必要だ。

ログが必要だ。

それは一日では溜まらない。 一週間でも足りないかもしれない。

でも、急がなくていい。

むしろ、急がないほうが、 遠くまで行ける。

一ヶ月、メモを置いてみる。 三ヶ月、日記を書いてみる。

そのログを持って、 AIと対話してみる。

そのとき、 きっと何かが変わる。

答えではなく、 問いが変わる。

それこそが、 AIとの正しい距離感だと思う。

知らんけど。

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